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e 迎春   

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      あけまして おめでたう ございます
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# by kuki-eme | 2015-01-06 13:25 | あたしからの絵手紙

e かくれんぼ      

  
もういいかい?
まあだだよ。
もういいかい?
・・・もういいよ。

蝉時雨に交じって、甲高い子どもたちの遊び声が表の通りを行き交う。
夏空に弾むその無邪気な遊び声を千鶴はそのまま聞き流せない。
千鶴の胸の奥に今も深く突き刺さったままの、あの『声』・・・・・・
家事の手を止めると千鶴は記憶の頁に仕舞い込んだあの日を、そしてあの『声』を再び心に掬い上げてみる。

あれは・・・そう。千鶴が5年生の夏休みのことだ。
           
  *

千鶴の家は老舗のお茶問屋。家業は季節を問わず忙しい。夏休みだからといって何処かに遊びに連れて行ってもらえることなどめったにない。

うなじに汗を滴らせ店先で茶葉をふかす母。そんな母の背中に向かって千鶴は幼い自分を繰り言に託して投げつける。
「つまんない・・・つまんない」
するとリーン・・・・・・、茶の間の電話が鳴った。
大好きな母方の祖母からだった。
「ちいちゃん、おばあちゃんちに泊まりにいっといで」
千鶴の顔が思わず綻ぶ。


「母さん、あれどうしたのよ? ほら、扇風機。去年買ってあげたはずでしょ」
祖母の家に着くなり母は、笑顔で千鶴たちを迎える祖母に向かってそんな言葉を投げつける。
「性が合わないのかねえ。あたしゃどうも、ああいう人工的な風が苦手でさ」
祖父に先立たれてから十年、祖母は運良く戦火を免れたという古い家で気ままな一人暮らしをしている。
「全くぅ・・・で、何処かに仕舞い込んじゃったっていう訳?」
呆れ顔の母。汗の吹き出た首筋をハンカチで拭うと、バックの中を覗き込み扇子を取り出す。白檀のつんと澄ました香りが千鶴の鼻を擽る。途端、小さなクシャミがふたつ。
「おや誰か噂しているね」
千鶴に向け真顔で冗談を飛ばす祖母。そんな祖母が台所から運んできたのは、氷の上に盛られた美味しそうな素麺。庭で採れたという大葉と冥加の薬味の効いたつゆと一緒に、千鶴たちは祖母のこさえてくれた涼味を咽喉元に流し込む。

ようやく汗の引いた顔に母。子供たちを送りついでにと久々に里帰りした母は祖母を相手におしゃべりの花を咲かせている。母の弾んだ笑い声が家中をころころと転がる。
満腹になった弟は「ご馳走様」もしないうちに家の中を駆けずり出した。弟の剛(つよし)はまだ五歳になったばかり。やんちゃ盛りの弟が飛び跳ねるたび床や柱がミシミシ音を立ててきしむ。

「やだ・・・この家、そろそろ寿命じゃないの?」
母が顔を顰め扇子を天井に向かってかざして見せる。
「あたしみたいにかい?」
祖母が竹団扇(たけうちわ)で顔を隠す。ふふふ、という含み笑いのこちらで団扇に描かれた蛍が幽かに震えている。
「やあねえ、母さんたら・・・もう」
ため息交じりに母が祖母を睨みつける。
祖母は澄まし顔で煤けて真っ黒になった天井の梁を見上げる。そしてやおらその団扇でさっきから茶の間をうろつく蝿を追いはじめる。さわさわと空気の澱が舞い上がる。一斉に団扇の蛍が光を放って飛び交う。驚いた蝿はぶーんと耳障りな羽音を茶の間に残し色褪せた暖簾の向こうに姿を消す。
すると、プチンプチン。庭先の鬼灯(ほおずき)の朱い実がふたつ、小さく爆ぜた。その拍子に物干しの洗濯物があっかんべえをするようにひらりと身を翻す。
はしゃぎ足りない弟は今度は仏間の花茣蓙の上ででんぐり返しを始める。弟の勢いに押されてか、黄ばんだ襖(ふすま)がゴホゴホと乾いた咳に噎せている。その拍子に丸い引手が襖から外れてカラカラと敷居に転げ落ちる。縁側では陶製の蚊遣りの豚がごろんと寝転ぶ。軒の風鈴がちりんと一声高く跳ねる。

千鶴は思った。
突然の来客に悪口を言われたり、飛び跳ねられたりで、慌てふためく家がそこらじゅうで困惑の吐息を漏らしていると。

千鶴には家の途惑いの様子がなぜだか愉快でたまらない。祖母が慈しむこの家の慌てぶりをもっと見てみたい。ほんとなら自分も弟と一緒に家中を転げまわってみたい。

そう。はしゃいでいるのは弟ばかりではなかった。
それでも千鶴は五年生。幼い弟の真似をすることは出来ない。
「こら!剛」
千鶴はわざと怖い顔で弟を睨みつける。
そして彼の小さな背中にふうわりと覆いかぶさる。
「いい? イイ子にしてないとお母ちゃんにおうちに連れて帰ってもらうからね」
いきなり姉に押さえ込められた弟は顔を崩しべそをかきじはじめた。
「おねえちゃんが・・・おねえちゃんが~!」
そう大げさにわめきながら母に自分の“苦境”を訴える。
「あんたたち、いい加減にしなさいよ」
案の定二人はとうとう母に叱られた。
「剛、お庭に行こ」
千鶴は弟の手を取ると玄関から庭に出た。
 
*

亡くなった祖父の自慢だったという庭はちょっとした竹林のよう。
暑い日の光を遮ってくれる背高のっぽの青竹たちのおかげか、苔むした庭の底は意外にひんやりとしていて渡る風も心地いい。
「千鶴、剛を頼むわね」
縁側の籐椅子に寝そべりながら母は声だけを千鶴に放り投げる。
千鶴は少ししゃくになった。
いつだってそうだ。「千鶴、剛を頼むわね」だ。
父や母にとって彼はようやく生まれた大事な跡取りだもの。彼が可愛いのはわかる。それにしても二人ともあの子を甘やかしすぎる。・・・今日だってそう。
「ぼくも! ぼくも泊まる!」
そんな弟の言葉に父母はいとも容易く従った。
そして・・・ その時もやっぱり、「剛を頼むわね」だった。
千鶴にだって弟と離れたい時があるのに・・・

「おねえちゃん、何ちて遊ぶ?」
げんきんなものだ。弟は舌足らずな甘え声でもう姉にしなだれかかっている。
千鶴の口からふうっ…ため息がひとつ漏れる。
そして可愛いけれど時々憎たらしくなる弟に向かって千鶴はこう提案する。
「そうねえ。かくれんぼは?」
「うん。かくれんぼ! かくれんぼがいい」


「もういいかい」
「まあだだよ」
千鶴と弟の声が庭を駆け巡る。声はあっちの竹、こっちの竹にもぶつかって大きく反響する。その音に煽られるように南天やヤツデがざわりとその葉を揺らす。思わず木漏れ日の足元がふらつく。躓きそうになった木漏れ日は忽ちその光の束をそこらじゅうに分散させる。そうして生まれた光の花たちは千鶴たちの顔や肩にぱらぱらと目映い花びらを散らす。

「もういいか~い?」
光と影の交差する時の中で鬼は隠れた子を探そうと何度か声を放つ。放たれた千鶴の声が辺りに長い尾を引きずる。
けれど、「もういいよ」そう答えるはずの弟の声が戻ってこない。
「もういいか~い?」
少し語尾の尖った千鶴の声が再び庭の中を這いずりまわる。
なのにやはり返事はない。
「剛・・・つうちゃ~ん」
焦れた千鶴は弟の名を繰り返す。
すると、ミャア~ミャア~。
竹林をすり抜ける風と一緒に何処からかか細い猫の鳴き声が聞こえてくる。祖母の家に猫は居ない。
ミャア~ミャア~。
鳴き声はまだ幼い。捨て猫?それとも野良猫の子?
時々風に飛ばされながらも弱々しい鳴き声が千鶴の耳に届けられる。まるで千鶴を誘いだすように。
即座に千鶴の脳裏に猫を探しに行く弟の無邪気な瞳が映し出される。
             
  *

庭の垣根の向こうには細い小道が一本。
鳴き声はどうやらその小道の先から聞こえてくるようだ。
千鶴は下したての花模様のスカートの裾を捲り上げるとひょいと垣根を跨いだ。
              
しばらく小道を辿ると陽射しに満ちた原っぱに出た。
こんなとこにこんな空き地があったなんて・・・
避けようのない真夏の日差しが千鶴を直撃してくる。
千鶴はお日様から自分を庇うように頭に手をかざし辺りを見回す。
原っぱはそこで行き止まりになっているようだ。
突き当たりの崖にはトンネルのような洞窟がひとつ。
枯れ草を飲み込むように大きな口をぽかんと空けている。
―立ち入り禁止―
そう書かれた入り口の立て札は相当草臥れている。
自分の名前さえろくに書けない弟だ。
・・・うん、きっとこの中かも。
「もう・・・いいか~い?」
声を泳がせながら千鶴は中を覗き込む。
ところが穴の中に弟の姿はない。猫も見当たらない。中はがらんどうで、思ったより狭い。
「もお~、剛のやつ何処に行っちゃったんだろ」
そう口を尖らせながらも千鶴の中に微かな不安が過(よ)ぎる。
と、その時だった。
「もう・・・いいよ・・・」
穴を出ようとした千鶴のすぐ後ろで声がした。
「・・・誰? つうちゃんなの?」
振り返り弟の名を問う。
「・・・もう・・・い・・・いよ・・・」
もう一度『声』が言う。
ううん、ちがう。あれは弟の声じゃない。
千鶴は辺りを見回す。原っぱには誰の姿もない。
風も止まってひょろひょろと伸びきった夏草が日に晒されているだけ。
「・・・もういい・・・・よ、もう・・い・・い・・・よ・・・」
それでも『声』は何度もそう繰り返す。
千鶴の胸にしがみつくように切なくにじり寄って来る。
次第に耳の奥がジンジンして千鶴の心がざわざわ騒ぎ出す。体中からどっと汗が噴出す。白いブラウスのあちこちには丸い汗染みがぽつんぽつんと浮きはじめている。千鶴は思わず後ずさりをする。
そして耳を塞ぎながら千鶴は一気にもと来た小道を駆け出した。

はあはあと息を切らしながらようやく庭に辿りついた時だった。
「・・・つうちゃん」
思わず千鶴は彼の名を漏らした。
縁側に弟が坐っている。彼はニコニコ顔で祖母が剥いてくれた桃を頬張っている。弟の傍らで簾の解れにじゃれ付くのはやせっぽちの子猫。母はと見ると、籐椅子の上で暢気にうたた寝をしている。
ほっとすると同時に悔しさもこみ上げる。
「何で黙って何処かに行っちゃったのよ!」
そう怒鳴ろうとしたはずなのに、なぜだろう。千鶴の背に張り付いたままのあの『声』がそれを止めた。途端、千鶴の両目から大粒の涙が溢れ出した。弟が怪訝な顔を向ける。
「・・・おばあちゃん!」
しゃくりあげながら千鶴は祖母の胸に飛び込む。
そんな千鶴を祖母は優しい眼差しと甘い桃の香りでそっと包み込む。
「ちいちゃん、どうしたん?」
「今ね、あっちの原っぱの穴のトコでね・・・・・・」

                
***

終戦間近のある晩。
空襲警報が悲鳴のようなサイレンを街中に降り注ぐ。そのけたたましい不安の音をくぐり抜け、町外れの丘陵に掘られた防空壕(ぼうくうごう)に逃げ込もうと駆けて来た母子(ははこ)がいた。けれどふたりがそこに着いた時、防空壕にはもう人の入る余地など無かった。
「ダメダメ、どっか他に行きな」
入り口の戸を閉めようとしていた男が縋る母親の眼差しを冷たく弾く。それでも母親は子を抱き呻くように哀願する。
「お願いです。せめてこの子だけでも・・・」
即座に人々はみな顔を逸らす。そして母親の悲痛な叫びから耳を塞ぐようにじっと黙している。
「ほれ、ここにおいで」
そう言って自分の膝の上を指差してくれたのは顔見知りの老人だった。母親は彼の節くれ立った手に子どもを託した。
子どもは不安げに顔を曇らせ嫌々を繰り返す。
母親はぐずるわが子の頬をさすりながら優しくこう言って聞かせる。
「坊や。おりこうだね。ええか、お母ちゃんが『もういいよ』って言うまでお爺ちゃんとここに隠れてておくれね」
彼女は何度も防空壕を振り返りながら爆撃音の響く闇の中に駆け降りて行った。
ところが、まもなくのこと。逃げ場を失った彼女の頭の真上で、非情にもB29が落とした爆弾が炸裂(さくれつ)した。爆音と共に粉々に砕け散った彼女の体。もはやヒトとしてのカタチを失った彼女の体はたちまちのうちに真っ赤な炎に包まれた。防空壕に潜んでいた人々も生き残った者はごく僅か。ほとんどが飛び交う火焔の煙に燻(いぶ)され黒い灰と化したということだった。


***

「・・・そうかい。『もういいよ』ってねえ。そう言いに来たのかい」
祖母は気味悪がりもせずそう呟きながら目を遠くに馳せる。頷く千鶴の胸はなぜか締め付けられるようにしくしく痛む。まるで尖った魚の小骨が胸の奥に突き刺さったみたい。痛みはすぐには抜けそうもない。
「おばあちゃん、きっとその子は真っ暗な防空壕の中で、『もういいかい?』って見えないお母さんに向かって何度もそう言っていたんだろうね・・・」
鼻をすすりながら千鶴は祖母の顔を覗きこむ。祖母の目にもうっすらと涙が浮かんでいる。
「ほら、お前もお食べ」
その涙を前掛けで拭いながら祖母は千鶴の前に桃を一切れ差し出す。ぷるんとした果肉の甘さが千鶴の口の中にじわーっと沁み込む。千鶴の痛みがほんの少し和らいだみたい。


いつのまにいっせいに鳴き出した蝉時雨が時を穿つ。
さっきの子猫はちゃっかり祖母の膝にあがりこんでごろごろと喉を鳴らしている。
すっかり寝入ってしまった母の足元では、母にじゃれつくように弟が眠りこけている。彼は今は午睡(ごすい)の夢の中を駆けずり回っているところらしい。

「…明日は盆の入り。今夜はみんなでおじいちゃんのお迎え火を焚いてあげようねえ」
祖母がぽつり、そう呟く。
千鶴にはそんな祖母の丸まった背中も、まどろみに浸る母と弟の寝姿も今はなぜかとても愛しい。

千鶴は縁側に寝転んでいた豚の蚊遣りをすばやく揺り起こす。そしてマッチ箱からマッチを一本取り出ししゅっと擦る。豚の腹にぶら下がる蚊取り線香の渦巻きの先っちょにその黄色い炎を近づける。豚の口から細長い体をくねくねと伸ばしながら一筋、白い煙が軒下を行き過ぎていく。燻された夏の薫りが辺りに漂い出す。
染み入るような蝉時雨が家を包み込む。
ようやく家はいつもの安らぎを取り戻したようだ。

了              


:::::終戦記念日に






     
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# by kuki-eme | 2014-08-15 19:15 | ゑ女の掌編

e 暑中お見舞い申し上げます   

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# by kuki-eme | 2014-08-04 10:41 | あたしからの絵手紙

e スペースナナにて。。   

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スペースナナで障害者のアート展がありました。

かぷかぷ川和の作家さんがあたしをモデルに素敵な絵を目の前で描いてくれました♪

とてもなごんだ時間を持てました。ホワ~~ンタイム♪
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# by kuki-eme | 2014-07-21 05:34 | アートたち

e  お小夜坊    



小夜は それはそれはめんこいおなごわらしでな。
弟の与五郎と姉弟なかよう暮らしておったそうな。
ある夏の宵じゃった。
与五郎が蛍っこさ、どうしても見たいってゆうてな。
そんでも、ゆんべの雨で川は水かさが増しておったでな。
じっさもばっさも、危ないからとゆうたんだけどな。
「 へいきじゃ。おら、落っこちんよう 気いつけるで 」
そう言うて、蛍っこを取りに川岸に下りたまま
小夜はけえっては来なんだ。
じっさもばっさも泣きながら、こう言っておった。
「 小夜が あんまりめんこいからよ、蛍っこさが けえしてくれなんだな 」
幼かった与五郎には
『けえってこなくなる』という意味は、まだようわからんかったようじゃ。

それから、何年もたってな。
与五郎もその頃には立派な父親じゃ。
「 父ちゃ。おら蛍っこさ 川っこに取りにいぐだ 」
ひとり娘の加菜がそう言ったとき、与五郎は顔っこさ真っ赤にして
加菜を叱りつけたんだと。

その晩じゃった。
「 加菜ちゃ。加菜ちゃ 」
自分を呼ぶ声がするので
蚊帳の中で、眠れずにぼんやりしとった加菜が庭先を見ると
見たことのないおなごわらしがいるではねえか。
「 どこさから来たんだ? 」
「 あっちから 」
おなごわらしは川の方を指差した。
「 蛍っこさ いっぱいいるとこから。加菜ちゃも見てえか? 」
加菜は大きく頷いた。

おなごわらしに手をひかれ
橋っこさ渡り、河原についた加菜は驚いた。
蛍っこたちが、まるで星っこのように
あたり一面に光っこにくるまれて飛び交っていた。
「 加菜ちゃ。もっとこっちじゃ 」
おなごわらしが川の方に、加菜の手を引っ張ったそんときじゃ。
「 小夜ねえちゃ。やめてくれ。加菜っこさ 連れてかねえでくれ 」
与五郎が駆けて来て、橋の上で叫んどった。

そのおなごわらしは、むかしこの川で行方知れずになった与五郎の姉、
小夜の幽霊だったんじゃ。
小夜は与五郎に向かって、涙を飛ばしながら言った。
「 おら ずっとひとりで 淋しかっただ。
  そんで おらを慰めてくれた蛍っこが
  今夜はともだちっこさ 連れてきてええって、そう言ってくれただ 」
「 だども、加菜はおれの でーじな娘っこだ。
・・・したら・・おれが代わりに行ってやるで 」
与五郎にそう言われた小夜は、しばらく考えておった。
そんで加菜の手を離すと、にっこりと笑いながらこう言った。
「 そんじゃ、毎年 蛍っこさが川っこに遊ぶ頃だけでええから・・
  加菜ちゃといっしょに おらに会いにきてくれるか? 」
「 ええとも、ええとも 」
与五郎のそのことばを聞くと安心したのじゃろうな。
小夜の姿は蛍っこの白い光の中に吸い込まれるように消えてしまったんだと。

そんで、それから毎年蛍の舞う頃に
夜遅くまで遊んでいるわらしっこがおるとな、村の人はこう言うそうじゃ。
   『 ほうれ、はよ帰らんと  お小夜坊に連れてかれるぞ・・ 』  と。


-----------------------*-------------------
いるんです。我が家の近くにも。…螢。
今夜のようなムシムシした夜。
そんな晩に蛍は多く観られるそうです。
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# by kuki-eme | 2014-07-14 20:04 | ゑ女の掌編

e 風立ちぬ…@ジブリ   

いいね~ろまんだね~愛だね~感動だね~

でも…やっぱり、男目線の作品だね。

ジブリに出てくる女たちはみな強い。
心がぶれてない。
したたかでない。
純情、思い一筋。

男の憧れだろね、そういう女性像。
…宮崎駿さんの。だね

この映画。実によくきているにもかかわらず、
宮崎さんの最後の作品だとしても
…だ。
賞を取り逃したのもうなずける。
集大成とはいいがたい。
やはり、原点の「ととろ」だね。一番は。


追記・なぜか、観終わったら。激うつになった。なして?
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# by kuki-eme | 2014-07-01 13:44 | お気に入り

e 水無月の少女   

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# by kuki-eme | 2014-06-25 02:25 | アートたち

e 猫カフェ日和   

まだ6月に入ったばかりだと言うのに
…暑い!!…なして?
…暑い!!…だるい、、、
なので…猫たちに癒してもらいに猫カフェ猫式まで。
猫と一緒に涼んできました。

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b0011984_1742182.jpgb0011984_1744827.jpgb0011984_175813.jpg猫ちやん!きみたちはいいよなあ、快適空間で、マイペースで…b0011984_176531.jpg
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# by kuki-eme | 2014-06-02 17:07 | お気に入り

e 行ってきました。。ベクトル展   

敬愛する友人の人形作家。瀬川明子さん。
彼女のアート仲間たちとのコラボ展。それがベクトル展
今年は行ってこれましたよん。


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これが彼女の今年の作品。

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明子さんの産み出す神秘の世界。
まざまざと見せてもらって来ました。
ひきこまれます。
おすすめです。

レッツゴ―!…市ヶ谷。
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# by kuki-eme | 2014-05-29 19:52 | アートたち

e とおりゃんせ   

「ここはどこの細道じゃ・・・」

ずいぶんと迷っちまったらしいね
そんな顔はおよしなさいな
どうせひとはみんな マ・ヨ・イ・ビ・ト

「ちょっと通してくだしゃんせ」

よござんすよ
でも、その前にちょっくらいいかい
退屈してたんでさ
この頃はここに紛れ込むお方も珍しくなっちまってさ
なんせ、世の中あっというまの時代で・・・
ひとのこころの生き死にも それこそ「あっというま」


おたくは、またどうしたもんかね
・・・・・・・・そうかい。
子どものことがねえ
まだ七つだって?
かわいい盛りじゃねえか
わかりまさあ  未練だねえ

「生きはよいよい 帰りは怖い・・・」

そりゃね、そうさね
にんげんなにもかも生きてりゃこそだもの

だけどおまえさん
帰りの心配なんてするこたないやね
あいにくだけど、帰るとこなんて
ここにはありゃしないのさ

ここは「みたま屋」
あたしゃここの門番でね
この世とあの世を行ったり来たりも
もう、おしまいにしておくんなさいましよ

「怖いながらも 透りゃんせ 透りゃんせ」

そうそう、
この門をくぐったら
その階段を
まっすぐ上にね、  上にね

なあに、すぐに慣れますよ






     蘭の会。今月のお題「とおりゃんせ」
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# by kuki-eme | 2014-02-23 09:51 | 詩のやふなもの

e 冬螢   

いつのまに 夢幻に舞う
あっ、冬螢…
薄い薄い産毛 その身から
ひらひら剥がれても

数え切れないカナシミや
忘れられないオモイデも
沸き上がるこのイトシサに

きみのうたごえが
あなたのまなざしが
すべては過去という
時の器にしずむ 夢のよう…消えてゆく  /うつわ


はてしなく 群れと戯れ
ねえ、冬螢…
淡い淡い雫 その瞳から
はらはら零れても

語り尽くせぬ物語
思い描いた夢模様
閉じ込めたままの愛綴り

きみのゆびさきが
あなたのくちびるが
すべてははじまりの
時の扉のむこう 鐘のよう…胸を打つ

きみのぬくもりが
あなたのおもかげが
すべてはいまだけの
時の洋灯に灯る 愛のよう…揺れている     /ランプ
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# by kuki-eme | 2014-02-04 17:24 | 詩のやふなもの

e 万華鏡   



流されてゆく記憶の片隅で
涙が零れおちていくね

止まらない電車は
銀河の果てに
永遠に交わらないレールを
敷いていく

ほぉら
覗いてごらん
見えるかい 凍星が

煌めく氷の破片たちは         /kakera
千切った花びらを寄せ集めて
「現在」という時を彩るんだ      /ima

ねっ。
あっというまだろ?
涙は砕けて
円孤の壺の中に
溶けてしまったよ




※2014.1 女流詩人蘭の会 お題「凍星」
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# by kuki-eme | 2014-01-16 18:32 | 詩のやふなもの

e 明けまして…   

おめでとうございます。




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# by kuki-eme | 2014-01-01 06:26 | あたしからの絵手紙

e Nukme   

ヌックミィ

その名の通り
すっごくぬくぬく

巷で大流行らしい。
コンパクトに収納できて災害時にも役に立つ代物。

着る毛布だ。

今年のこの寒さ、尋常じゃない。
イライラするのは寒さのせい?

12月って、もっとほっこりしてたような。
お正月過ぎて、ジワリジワリと真冬が忍びこんでたような。

今日もおひさまが雲間に姿を隠した途端、
あたしは寒さに脅かされる。
そこで!はい…ヌックミィの出番。

クリスマスのプレゼント。
それが、苺色なので、
サンタクロースが部屋を徘徊している。
娘にそう言われた。

けど、暖かいのは本当よ~ん♪
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# by kuki-eme | 2013-12-23 14:29 | お気に入り

e 覚醒   


闇の向こうで
誰かの招く声が する

記憶が飛び飛びになって
焦点が曖昧に ぼやける

密やかに蹲るあの影は何だろう  /uzukumaru
過去と未来を融合する何かだ

丸みを帯びた光
純粋で無垢な輝き

弓張月が
その糸を緩めた瞬間

満面の笑みを浮かべ
頬を紅潮させ

朝が 目覚める




         女流詩人蘭の会12月 お題 「早朝」
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# by kuki-eme | 2013-12-15 14:27 | 詩のやふなもの

e 街はクリスマスモード   

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あたしのお気に入りサンタちゃん♪
つがいのトナカイはリサイクルやでめっけ。

去年はX’mas飾りが出せなかった。
今年は家中を飾ってみた。

少しはテンションあがるかな?
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# by kuki-eme | 2013-12-04 20:19 | お気に入り

e 我が家のピュア   

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タイトルは「美しいお母さん」
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# by kuki-eme | 2013-11-26 18:00 | アートたち

e 人は見た目が9割?   

そういうタイトルの本がバカ売れしているという。
本にあおられてか、
アンチエイジングを目指す老年の熟女たちも
せっせと高い化粧品を購入。
ファッション業界も、ダイエット産業も
その本のおかげで、売上げアップ。

いや、熟女たちばかりではない。
老若男女がみなそう言う傾向に走りつつあるという。

ひょっとして政府の経済効果の陰謀じゃないか?

それに…
見た目ってそんなに大事?

あたしの知人。
すっごーーーい資産家。
でも洋服は「しまむら」
有り余っているお金は…と、いうと
いろんな施設に寄付しまくり。

会えば、髪は白髪を一つに束ねただけ。
ぼてっとした身体は、しまむらのダサイ?服で覆われてまして。

住いだって、質素。
食べ物もだ。
決してケチだからじゃない。

彼女いわく。
自分にお金なんかかけることなんかない。
必要としている人のところに行くのがよろしい。

それでも、年に数度は一泊温泉付きのバス旅行を楽しんでいる。
たまには自分にご褒美を…だそうだ。

・・・・・と、言うあたし。
ミエッパリ。
だから、気にいった服なら数万でも手に入れたい。
気にいった靴もバッグも。…だった。

が!!!
その資金繰りがどうにもうまくいかなくなった。
今在るモノでなんとかせねばならない。

「イマアルモノ」…それでも見た目は充分イケそう。
ん????

なんだかんだいっても。
あたし…見た目重視してる??…………矛盾だ。

でも!悲しいかな。
一泊旅行で優雅に温泉に浸る「銭」は…ない。
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# by kuki-eme | 2013-11-17 11:56 | 戯れ言たち

e スーパーピュア展   

久々にアートたちに触れてきた。
無垢な感性の産み出すアートは
堕落したあたしに
忘れていた感覚を
思い起こさせ
心に波紋の輪がいくつも生まれた。

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※於:横浜市民ギャラリーあざみ野


やまなみ工房
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# by kuki-eme | 2013-11-12 01:42 | アートたち

e ヴァンパイア   

映画公式サイト


岩井俊二の作品


…いい。

久々の陶酔。

真実の愛…って何?

答えが出なくても「愛」のかたちは様々。

こういう愛もあるんだな。


但:鬱っぽい映画です。
  抒情的に創られてますが
  無機質感も否めません。
  そんな世界は嫌だという方はスル―を。
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# by kuki-eme | 2013-11-02 10:00 | 映画に酔う日

e 呆ける   



呆けております

歳のせいだけでは
ないような
感情が麻痺して
秒刻みの隅っこで
おいてきぼりをくらったようで
うずくまるしかない 昨日今日

やはり
呆けているせいでしょうか?

「生」という言う文字に
惑わされっぱなしで
行く末という
見えないものに
振り回され
いっそ誰かに
突っ込みを入れてもらいたいところですが

…それでも

このまま呆けている日々も
まあまあかな と、
思えるようになったのは
どういうものかしらん
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# by kuki-eme | 2013-10-10 19:41 | 詩のやふなもの

e アフォリズム   

警笛が 鳴る

おまえは 間違っている

耳を つんざくような音

つんざくというより 串刺しだ

矢継ぎ早に 音は

心に 共鳴し

忽ち

「してやられたり」 の あたしに

なる
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# by kuki-eme | 2013-08-14 19:53 | 詩のやふなもの

e 偶然というやつは   

どうやら
偶然というやつは
人間どもを驚かせるのが
生き甲斐のようだ

事の成り行きなど考えもせず
結末を見届けることもせず

すーと
すまし顔で
その場を
立ち去ってしまう
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# by kuki-eme | 2013-08-02 08:56 | 詩のやふなもの

e   

鏡の中に
あたしが いる

あたしと あたしが 
にらめっこ

眉 吊り上げて
泣きべそ 真似っこ

いじわるさんは 
どっちかな?

甘えんぼさんは
どっちかな?

おこりんぼさんは
どっちかな?

ふたり一緒に 目を閉じる
ふたり一緒に 目を開ける
ふたり一緒に ニヤッと笑う

うん 
笑い顔が 一番 似合ってるよ
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# by kuki-eme | 2012-06-10 10:28 | 詩のやふなもの

e 揺らぎ   

振り子時計の
振り子のように
心が揺れる

アッチニイッテモ
コッチニイッテモ

揺れは治まりそうもない

ブラン ブラン
ブラン ブラン

有限という 生の時間を
アッチとコッチに揺れながら 思う

現在が
現実が
止められるものならば
一瞬でいい

振り子よ
心の揺らぎを 止めてほしい

ただそう思う、いま
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# by kuki-eme | 2012-05-31 09:51 | 詩のやふなもの

e 人生には…   

人生には
思わぬ落とし穴が 待っている

けれど
ごくたまにだが
穴に嵌らぬ
運のいいやつも いる

もうひとつ
人生には
甘い罠というものも ある
芳香を放つ密に
誰もがいともたやすく
惑わされるのが 滑稽でも ある
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# by kuki-eme | 2012-05-12 16:26 | 詩のやふなもの

e 芸術とは   

芸術とは

人間の エキセントリックな

衝動を 満たす

偉大な 小道具だ

小道具ゆえか

なぜか いつも 哀れなほどに

せせこましく 騒々しい
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# by kuki-eme | 2012-04-18 19:59 | 詩のやふなもの

e ブカッコウ   

夢の中で
誰かが わたくしをどなりながら
無数の針で 身体を 刺す

まどろみは 束の間
ブカッコウに 身を折り曲げ
わたくしは ゆっくりと 瞼を開く

闇に被された 瞳が
注ぎ込む光の前に 晒される

今度は わたくしは
陽の雨に 射られている

ここは どこだ?
頭と心が  熱い










          
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# by kuki-eme | 2012-04-04 18:44 | 詩のやふなもの

e   

わたしは

あなたの 栞です

心の頁の奥深く

そっと挿んでおいてください



/2007.2.14
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# by kuki-eme | 2012-03-24 19:06 | 詩のやふなもの

e 偶然というやつは…   

どうやら
偶然というやつは
人間どもを驚かせるのが
生き甲斐のやふだ

コトノナリユキなど考えもせず
結末を見届けもせず
すーっと
すまし顔で その場を
立ち去ってしまうもののやふだ
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# by kuki-eme | 2012-03-20 09:04 | 詩のやふなもの